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建築物省エネ法の改正に伴う地域区分の見直し

Posted on 2019-11-15

明日、11月16日に「建築物省エネ法の改正に伴う地域区分の見直し」が実施されます。軽井沢町は、今まで3地域でしたが、2地域になります。具体的には、国が推奨する断熱性能の基準値が厳しくなり、省エネ等級4を取得するためには、断熱材の厚さや仕様のグレードをあげることを検討する必要がでてきます。ただし、経過措置はあるようです。

この2地域ですが、近くですと、群馬県では嬬恋村、草津町、長野県では川上村、南牧村が該当します。北海道ですと、札幌市、小樽町、旭川市、釧路市、網走市などが同じ地域になります。参考ですが、3地域の北海道では、函館市、青森では、青森市をはじめ多くの地域が該当します。

つまり、軽井沢って、北海道並みに寒いんです。今まで問い合わせいただいた方には、そんなお話をしてきており、実際の弊社設計も北海道の基準をベンチマークしておりました。それが、明確に国の地域区分でも、北海道の寒い地域と同じレベルで設計が必要であると改正されます。

では、2地域の基準ですが、細かい数値で表現しますと、国が推奨する省エネ基準等級4では、Ua値=0.46(3地域では0.56)で、HEAT20という国基準より高い基準のG1レベルで、Ua値=0.34(3地域では0.38)となります。※Ua値が小さいほど、省エネ性能が高いこととなり、厳しくなることが明らかです。

弊社設計の最近の家では、「森土間の家」=Ua 0.32、「ガクブチのある家」=Ua 0.32、「モリノス」=Ua 0.25ですので、既に2地域のG1基準をクリアしています。ただUa値が良いからといって、家の燃費は良いとは言えません。ここを書き出すと長いので省略します。

現時点でも弊社設計の建築は数値的には良いかもしれませんが、数値だけではない突き詰めるポイントがまだまだ多くあります。引き続き、さらに高い省エネ性能で低燃費かつ施工性やコストを考慮し、さらに意匠性や居心地なども含めて研究、勉強して別荘や家を実現していきたいと思います。

その場所が持つポテンシャルを最大限に活かして、風景の中で建築が美しく存在し、
時を超えても愛されるあり方でありながら、室内は、日々の暮らしの中で
自然の美しさや豊かさや快適さを感じることができることを理想としています。
そのため建築で使う材料は、時が経て味わいが増し、人の心を豊かにするような、
木や紙、土などの自然のものを使うこととしています。
また、この素材の魅力を最大限活かす職人の技術も大切にしています。
「アトリエ カムイ」とは、その場所が持つポテンシャルと建築をつくる素材や技術に
正面から向き合い、デザインしていくという意味を込めています。

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