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軽井沢の夏の気温

Posted on 2020-08-17

軽井沢は、梅雨が明けてから30℃を超える夏日が続いております。本日も34℃までなりました。
「昔の軽井沢は、30℃を超える日がなかった」っと良く耳にする話があるほどです。また、ここ2~3年暑くなったという話も良く聞くようになりました。私自身もそれを感じており、先日、造園家さんともお話した際に、「植物の成長の状況をみても、ここ2~3年暖かさが増したかも?」という話題が出たくらいです。

気になって、気象庁の8月データーを2012年~2020年まで集めてみました。すると、2年前の2018年から平均気温が高くなっていることと、その前の2014年~2017年は、平均気温が今より低めだったことが見えてきました。「ここ2~3年急に暑くなった」っと皆さんが言うのは、実は、この平均気温の変化が原因かな?っと思います。

一方で、2013年は、今年と同じような傾向で暑い日だったことがありました。この時、今のような暑いと騒いでいたか…思い出せませんが、その時に比べて、月の平均湿度が10%近く高くなっている傾向もあるので、不快指数が高くなっていることも関係しているとも思います。

もう少し焦点を絞ったデーターとして、本日の自宅のデーターを見てみました。数年前に断熱改修工事を実施し、BELSの5つ星 UA=0.37という性能になっています。軒を深く、珪藻土仕上げの内壁で、エアコンはありませんが、下記のような温度環境です。扇風機を使えば、27℃くらいの空気が動くので体感的には問題ないですが際どい数値だとも思います。単純に外気より温度が低く絶対湿度(g/㎥)が同じですので、湿度(%)は計算どおり。快適にするために除湿をしたいところです。なお、窓の開閉については、外気が冷える朝晩のみ。昼間は開けておりません。

軽井沢のここ数年のデーターと自宅の実績を見ながら、やはり弊社仕様の軽井沢の家にも、扇風機にさらに除湿用のエアコンが1台必要かも?ということが、見えてきました。また、窓からの日射取得への問題は、景色との関係もあり、日射遮蔽をどうするかという課題もあります。簾などで窓の外側で日射を遮ればより効果的ですが、風景が見えなくなります。期間も短いので、アウトドア用のお気に入りのタープを一時的に大きな南窓だけに設置しても良いかもしれません。

気温や湿度が変化していくなか、地域性、場のポテンシャルなども考え研究し、性能もデザインもより良いものを引き続き考えていきたいと思います。

その場所が持つポテンシャルを最大限に活かして、風景の中で建築が美しく存在し、
時を超えても愛されるあり方でありながら、室内は、日々の暮らしの中で
自然の美しさや豊かさや快適さを感じることができることを理想としています。
そのため建築で使う材料は、時が経て味わいが増し、人の心を豊かにするような、
木や紙、土などの自然のものを使うこととしています。
また、この素材の魅力を最大限活かす職人の技術も大切にしています。
「アトリエ カムイ」とは、その場所が持つポテンシャルと建築をつくる素材や技術に
正面から向き合い、デザインしていくという意味を込めています。

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